ハ行

ハウチワカエデ (羽団扇楓)

カエデ科:広葉樹(落葉)

天狗が持っている羽団扇(ハウチワ)に似ていることからハウチワカエデの名が付いていますが、「メイゲツカエデ」の別名が付いています。これよりやや小ぶりな葉を持つ「コハウチワカエデ」というのがあり、こちらは「イタヤメイゲツ」の別名があり、さらに別の楓に「イタヤカエデ」があります。(ああ、ややこしい。)オオモミジやイロハモミジに比べ葉の裂け目の数が多く、またその深さが浅いのが特徴です。

バッコヤナギ (跋扈柳)

ヤナギ科:広葉樹(落葉)

北海道から四国まで広く分布する落葉小高木です。図鑑などでは樹高3~8mとなっていますが、先日、会社近くの山林の土手で15m近くになるもの(写真の木ではありません)を見ました。日当たりの良い崖などの土地に多く見られます。
早春は黄色っぽい花をつける木が多いのですが、これもその目立つ花のひとつで3~4月頃黄緑色のネコヤナギのような花をたくさんつけるためその存在がよくわかりますが、花がなくなってしまうと目立たない木です。樹皮は太くなってくると縦に裂け目が出てきます。材は黄褐色。適度な軟らかさを持つため、まな板など器具に使われます。

樹皮

ハリエンジュ (針槐)

マメ科:広葉樹(落葉)

ニセアカシアの別名がある北米原産の樹種です。砂防目的で植えられましたが非常に繁殖力が強く、いつの間にか野生化し、他の樹種を駆逐しようとしている山林もあるほどです。エンジュ(イヌエンジュ)ほど材木的な価値はありませんが、虫たちにとっては5月頃咲く香りのよい白い花は蜜源として重要な存在です。
葉と実に特徴があり、葉はかわいい楕円形の奇数羽状複葉で、実はネムノキと同様、マメ科らしく、さやに包まれ秋になると茶色く色づきます。

若木

ハン (榛)

カバノキ科:広葉樹(落葉)

水辺など、湿った土地に多く生えています。昔は田の畦に植え、稲を干すのに使ったそうです。樹皮は木が若いときは滑らかですが、老木になるにしたがって縦に不規則な割れ目が生じてきます。
伐採直後の切口はオレンジ色をしていますので、葉がなくてもよくわかります。
材は建築、家具、火薬用木炭などに使われます。

木口
樹皮

ヒトツバカエデ (一葉楓)

カエデ科:広葉樹(落葉)

カエデなのに葉の切れこみが全くなく、シロウトではモミジの仲間だなんてことはわかりません。カエデ科の仲間は葉が対生(樹木用語説明を見てください)であること、果実はプロペラ状のもの(翼果といいます)が付くことが共通しています。近畿地方以北の本州に分布しブナなどが見られる山地で生育します。秋には鮮やかな黄色に黄葉する小高木です。

樹皮

ヒノキ (檜)

ヒノキ科:針葉樹(常緑)

火を熾すときにこの木の枝を使ったことから「ヒノキ」の名がついたとか。葉の写真でおわかりのように裏に白くアルファベットの「Y」の文字のように見えます。サワラはこれが「X」の文字にように見えますので区別できます。(「サワラ」参照)
尾根は松、谷は杉、その中間の土地に多く植林されます。当地方では「東濃ヒノキ」の名で有名です。当社山林の人工林でも代表的な樹種です。
材質は薄いベージュ、もしくはピンク色で、独特の芳香を持ち、この材も古来から高級建築材料に用いられ、柱を始め、さまざまな部分に使われ、スギ同様、日本人にとってはなくてはならない木です。

樹皮
木口

ヒメコマツ (姫小松)

マツ科:針葉樹(常緑)

一般的には、葉が5本(アカマツは2本)あるためゴヨウマツ(五葉松)と呼び、木材関係者は単に「ヒメコ」と呼ぶことが多いようです。尾根筋などに見られますが、分布がアカマツほど広範囲ではなく偏ってそればかり生えていることがあります。樹皮はアカマツほど赤味がなく鱗状に割れ目が入っており、5本の葉も短く軟らかいのが特徴です。
これの近種のチョウセンゴヨウマツの実はよく料理に使われる「松の実」です。材は緻密で狂いが少なく、アカマツなどに比べまっすぐなものが多いため、飛騨北部では構造材としてよく使われます。

フサザクラ (房桜)

フサザクラ科:広葉樹(落葉)

多くの種類のサクラがバラ科なのに、この木はそれらのサクラとは無縁のフサザクラ科、フサザクラ属です。花もおしべだけが房のようになって咲くためサクラらしくありません。樹高は10~15mぐらいでそれほど大きな木ではありません。写真のように丸い葉に鋸歯が多くあり、先端だけが長く尖っているのが特徴です。

フジ (藤)

マメ科:広葉樹(落葉)

公園などの藤棚は、初夏は花はきれいで、真夏には心地よい日陰を作ってくれますが、山林ではとても憎たらしい存在です。つる性のため高木に巻きつきその強靭な力で締め付けます。巻きつかれた杉などを伐採した後に解いてみると、まるで絞ったぞうきんに付いている手の跡のように幹に食い込んでいます。
写真は杉に巻きついているフジですが、普段私たちは山に入る時、そのような状態にならないように、見つけ次第ナタやノコギリでつるを切り離します。

花葉
フジに覆われた渓谷

ブナ (山毛欅)

ブナ科:広葉樹(落葉)

ヨーロッパでは高級扱いされるブナは、漢字では木偏に「無」とも書き、かつては役に立たず木扱いされなかったほど評価の低い木でした。材は腐りやすく、加工しても変形しがちなことから嫌われていたそうです。しかし、最近はご存知の通り白神山地に代表されるようにブナ林は評価が高まってきています。写真のように非常に美しい森を形成します。
樹皮は滑らかですが、コケなどが生えて、白黒の斑模様ができます。
加工性は比較的よいのですが、変色や乾燥による狂いが出やすくまた腐りやすいため外に置くような用途には向きません。

木口
新芽
紅葉

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